『大規模物件で外部専門家活用拡大』~2023年度マンション総合調査の結果報告(その2)~

投稿日:2024年07月20日 作成者:右田 順久 (202 ヒット)

国土交通省が発表した2023年度のマンション総合調査結果について、マンション管理新聞では数回に分けて掲載している。今回は管理組合向け調査の「専門家の活用」から「外部専門家」をピックアップ。前回調査同様、「活用したことがない」が5割以上に達している。活用したことがある専門家は建築士が最多。2位は弁護士だった。

専門家の活用状況は下の表をご参照。トップは4回連続で建築士(15.6%)。前回比0.8%増のマンション管理士と同0.1%の管理業務主任者が共に13.8%で同率3位。報酬を得て管理計画認定申請手続きもできる行政書士(1.1%)が今回追加されたが、同0.2%減の公認会計士と同率最下位。
「活用したことがない」は同1.7%減の53.3%だが、総戸数規模別では全10区分中7区分で減少した。特に大規模物件で専門家の活用割合が高くなっている。
「301戸以上500戸以下」で「活用したことがない」は前回比9.5%減で29.8%。「500戸以上」は同比4.8%減の11.4%だった。
◇◇
 建物の形態別でも顕著で団地型は13.1%も減少して初めて3割を切り、単棟型との差は28.6%と過去最大を記録した。
選任理由のトップ3は同4.1%増の「大規模修繕等の実施」(47.4%)。同1.2%減の「」知識・ノウハウの不足」(32.7%)、「管理費の滞納等への法的措置」(30.5%)で前回同様。今回追加された「管理の適正化」が28.6%で4位。活用方法は「単発のコンサルティング業務」、「顧問契約」がそれぞれ4.0%、1.8%増で前回同様トップ2.
理事長・副理事長ら役員への就任は5%に満たないが、理事長以外の就任はいずれも前回比増。「監事への就任」は前回比で1.0%上昇した。

 

                                外部専門家の活用状況(重複回答)                          単位:%

専門家(資格者名) 2023年度 2018年度 2013年度 2008年度
弁護士 14.5 15.2 18.7 18.6
建築士 15.6 15.6 24,4 22.7
マンション管理士 13.3 13.0 16.4 13.1
公認会計士 1.1 1.3 1.7 1.8
税理士 4.3 4.0 2.6 1.8
司法書士 2.7 2.7 4.6 3.0
行政書士 1.1
管理業務主任者 13.8 13.9
その他 3.3 3.1 4.3 3.6
活用したことがない 53.3 55.0 45.4 49.7
不明 5.3 3.2 6.5 6.6

(マンション管理新聞:令和6年7月15日号の記事より抜粋)


事務所案内

右田マンション管理士事務所
〒192-0375
東京都八王子市鑓水2丁目
83番地 5-402
TEL&FAX: 042-678-5615
携帯: 090-8858-2786
yorihisa@pfm.nir.jp