団地ストック 全体の3割、築45年超 10年後に5倍~国交省・団地再生検討会が実態調査・全国に4970・約195万戸~

投稿日:2015年12月07日 作成者:右田 順久 (1931 ヒット)

国土交通省が11月18日に開いた、第7回「住宅団地の再生の在り方に関する検討会」では住宅団地の実態調査が公表された。2013年年末時点の全国の団地ストック数は、4970。築45年超の団地数は10年後、現在の291団地から5倍強の約1500団地に増える見通しだ。

同一敷地内に2棟以上・約50戸以上・敷地を区分所有者等で共有しているーの3項目を満たした物件を「住宅団地」と定義し、調査対象とした。階数は3階建て以上。小規模物件やテラスハウスといった物件は対象外。
13年住宅・土地統計調査の特別集計による全国規模のA調査と登記簿に基づく東京都内のB調査の2種類あり、マクロとミクロで調べた。調査期間は昨年12月から今年10月まで。
従来の住宅・土地統計調査の団地は外観判定のため、B調査で得た都内の「見かけ上の団地」と登記簿確認による「敷地共有団地」の割合(87・8%)を用いて、全国の集計値に補正を掛け、実数推計値として算出した。
<A調査>
13年末現在の団地ストック数は4970団地、約3万2000棟、約195万戸。
13年の総マンションストック数(約600万戸)で見ると団地型33%、非団地型67%となる。
建設年代別では、築25年経過以上が総団地数のうち約5割(2800団地、約91万戸)を占め、うち旧耐震基準は1600団地、約50万戸。老朽住宅団地としては、築45年超は15年現在、291団地。25年に約5倍の1551団地、35年に約10倍の2769団地となる見込み。建て替え実績では、14年4月現在、工事完了済みは114団地、約1万2700戸。いずれも「一括建て替えの実績はない」としている。阪神・淡路大震災分は含まない。
供給主体は民間71%(3531団地)、住宅供給公社16%(801団地)、UR都市機構13%(638団地)。UR供給における旧耐震基準の壁式構造比率は戸数ベースで約8割としている。
<B調査>
都の13年3月のマンション実態調査結果を基に、1983年建築以前の分譲マンションで同一所在地に2棟以上の住棟を抽出。登記簿で敷地共有関係を確認できた285団地を対象に、具体的要素を調査した。
共有関係は「分譲棟のみで敷地共有」が285団地中273棟(96%)。団地組合か棟別管理組合かは不明としている。異なる団地同士で駐車場等の一部のの土地共有形態等が5団地あった。立地は都心から三鷹等までの20キロ圏内が約5割。棟数別出は5棟以下が約7割。指定容積率は200%が最多52%、建ぺい率は60%が最多68%だが、既存不適格の割合は不明としている。都市計画法上の一団地住宅施設指定は30団地が指定された状態となっている、。
(マンション管理新聞:平成27年12月5日付)


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