管理計画認定マンション対象にインセンティブ設定へ(住宅金融支援機構)~「すまい・る債」利率も上乗せ・0.25%金利引き下げ・フラット35も当初5年間〜
住宅金融支援機構は2月16日、2022年度予算案等の概要を公表した。
4月に始まる管理計画認定制度の認定を受けた「認定マンション」を購入する際の借入金利を当初5年間・年0.25%引き下げるなどの「維持保全型」をフラット35に創設。
認定マンションが「マンション共用部分リフォーム融資」を利用する際の融資金利を0.2%引き下げる。認定マンションには「マンション住まい・る債」の適用金利に利率を上乗せする制度も創設する。
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共用部分リフォーム融資では、金利引き下げ対象工事に断熱改修と省エネ設備等設置工事を追加する。耐震改修・浸水対策を行う際と同様の融資金利・返済期間が適用される見通しだ。今年2月の融資金利は1年以上10年以内の場合は0.43%。「フラット35」の「維持保全型」は基本的に4月の適合証明書交付分から適用する。
利用条件は➀長期優良住宅、➁管理認定制度の予備認定を受けた新築マンション、③管理計画認定マンション、④安心R住宅、⑤インスペクション実施住宅、⑥既存住宅売買瑕疵保険付保住宅―のいずれかに該当する住宅。②の「予備認定―」は昨年11月、フラット35における融資金利について当初5年間の0.25%引き下げを発表していた。維持保全型は「リノベ」を除く、他のフラット35(S・地域連携型・地方移住支援型)との併用も可能。維持保全型とSの金利Aプランを併用した場合、当初5年間は0.5%、6~10年目までは0.25%金利が引き下げられることになる。
マンション共用部分リフォーム融資における金利引き下げは今年10月の申し込み受け付け分から適用する。
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認定マンションが融資を受ける場合、期間中の融資金利を年0.2%引き下げる。返済期間が10年なら引き下げ期間は10年間となる。
マンションすまい・る債権積立の管理組合に適用される金利引き下げ、耐震改修工事等に適用される金利引き下げとの併用も可能だが、下限金利を定めている。
認定マンションに対するマンションすまい・る債への利率上乗せは23年度募集分から適用する。上乗せ幅は各年度募集分の利率決定時に決める。
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今回の措置は、主に管理計画認定制度のおける認定マンションに対するインセンティブ(誘因策)の一環。
(マンション管理新聞:令和4年2月25号の記事より抜粋)