「防災」、認定基準の必須項目に<管理計画認定制度>~東京都が国に提案要求、長寿命化促進税制・適用要件緩和も~
東京都は6月15日、2024年度の国の施策要求をまとめ、公表した。11月の国の予算編成に対する提案要求と併せ、毎年2回提案要求を行っており「マンションの適正な管理と円滑な再生による良質なストックの形成促進」では、新たに「マンションの防災の推進」などを加えた。
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今月5月に決定された「東京都地域防災計画 震災編(令和5年度修正)」で、マンション固有の課題や対策の方向性などが示されたことを踏まえ、エレベーターなど設備の対策や速やかな復旧等、また十分な備蓄が重要だと指摘。具体的な要求としてマンション管理計画認定制度で防災に係る計画作成・周知・訓練実施の取り組みを必須項目にするなど制度を拡充し、認定等を取得した場合「非常用発電設備、エレベーター、給排水・トイレ、設備等の防災対策に対して財政的な支援を行うこと」を求めた。
防災に積極的に取り組むマンションが「より評価される市場の形成に取り組むこと」とした。
災害時の共助を促進するため「マンション内および地域コミュニティーとのつながり形成に資する支援を強化すること」も求めた。
適正な管理と円滑な再生では「マンションの管理水準の向上」で新たに長寿命化促進税制について要求。申請できるマンションは「限定的」だとして、長寿命化工事の実施にかかわらず管理計画認定マンションを適用範囲に含めるとともに、特例措置の恒久化や対象税目の拡大などを求めている。
既存マンションでの太陽光発電設備導入の円滑化も要求に追加した。決議要件について「共用部分の変更としての扱いを明確にする」などの措置を求めている。
(マンション管理新聞:令和5年6月25日号の記事より抜粋)