東京都「総合計画」策定に着手~検討会設置 19年度中に、来年1月に意見公募~
今年3月に施行された東京都のマンション管理条例で、知事による作成が義務付けられた、
管理不全を予防し適正な管理を促進するための基本施策を具体化する「総合計画」の作成に都が着手した。
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10月31日に都が公表した資料によれば、計画作成に当たり「マンションの総合的な計画に関する検討会」(座長=齊藤広子・横浜市立大学教授)を設置。すでに2回会合を開いた。
会合は非公開だが議事概要は公開する。12月11日の第3回会合で計画の素案をまとめ、来年1月に意見公募を行う。3月中に計画を作成する見通しだ。
検討会では▽計画策定の背景と目的、計画の性格と位置付け、期間▽東京が目指すマンション居住の将来像▽施策展開に当たっての基本方針▽施策目標と具体的な施策展開―などについて検討する。
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計画期間は2020年度~29年度の10年間の予定。政策目標を設定するほか、主要施策については5カ年の年次計画を示し、工程を明らかにする。
計画は都の住宅マスタープランの下位計画と位置付ける。内容・構成は16年3月に策定した「良質なマンションストックの形成促進計画」を踏襲する。
都が示した資料では、計画の構成は「良質なマンションストックの促進企画」をそのままスライドさせた。検討会で議論するマンション居住の将来像や基本方針、施策目標等も、3月に施行したマンション管理条例を踏まえた改編や来年4月にスタートする管理状況届け出制度に関する部分を改めた以外は、現段階では「良質なマンションストックの促進計画」で示された内容をほぼ引き継いでいる.
「良質なマンションストックの形成促進計画」と比較すると、「マンション居住の将来像」では、「全体像」に、新しく「管理が良好なマンションが適正に評価される市場環境が整備されている」と記載。「管理不全の兆候のあるマンション等に対する調査や助言、アドバイザー派遣による支援が行われ、マンションが適切に管理運営されている」とうたった。
そのほかでは「改修や建て替え、敷地売却などさまざまな再生手法の中から、管理組合がマンションの状況に応じた最適な手法を選択し、マンションが適切に再生されている」といった将来像を追加している。具体的な施策展開についても、基本的には「良質なマンションストックの形成促進計画」の内容にのっとっている。
(マンション管理新聞:令和元年11月5日付)