大規模修繕工事の検討を具体化のタイミングはいつでしょうか?

投稿日:2014年07月04日 作成者:右田 順久 (4270 ヒット)
相談内容

うちのマンション(築14年)理事会は、役員は輪番で選ばれているため、継続し活動はしているものの、幸い今まで入居以来、建物・設備のトラブルもないためか、未だ大規模修繕工事の計画が具体化される気配がありません。今期の理事長の意見も少しでも先に延ばした方が修繕積立金も使わなくて済むし、様子を見た方がよいといった考えのようですが、私としては疑問に感じます。組合員の中には建築・設備関係に明るい人もいて、これでよいのかと心配する声もあります。
世の中で同じようなマンションもあると思いますが、具体化するきっかけなどヒントを教えて下さい。

回答

・まずは、理事会メンバー、組合員から貴方と同じように大規模修繕に関心持つ人、経験者から意見を集め、理事会で大規模修繕を検討の為の専門委員会を設け、今後の修繕概要、スケジュールの検討を可能な範囲で始めることがきっかとなると思います。
・理事会メンバーには、大規模修繕をやらなくても問題はないと思っている人でも不安があり、自分達の任期で行う煩わしさから、先送りされている可能性があります。
・たしかに理事会では日常的対応など多忙で、大規模修繕に疎い理事だけの場合だと、話し合う時間、余裕もないかもしれません。しかし住民の中には、建築や設備に詳しい方や修繕に関心を持つ方もおられると思いますので、理事会だけではなく、組合員の意向なども確認しながら管理組合全体で取組むことが大切です。

・またマンション管理関係団体、建築設備業者団体などによる大規模修繕工事に関するセミナーや関連書籍なども検討の際の参考・ヒントとして役立つと思います。

補足コメント

大規模修繕の時期に近づいてくると、一切合切の面倒をますと親切に申し出てくる工事関係の会社などもあるかと思います。分譲マンションの修繕は、区分所有者全員の財産であるハードの維持に係ることですので、まずは管理組合が主体となり取り組みましょう。技術面・合意形成等で支援が必要な場合には、設計監理のコンサルやマンション管理士も活用しながら大規模修繕工事を円滑に実施しましょう。

注:ここにご紹介しております相談事例につきましては、秘密保持義務(マンション管理適正化法第42条)遵守の関係から当事務所に寄せられた直接的内容のものではございません。

 


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