転入者が新たに入居してきた際、管理組合としてどう対応すればよいでしょうか?

投稿日:2015年02月20日 作成者:右田 順久 (4754 ヒット)
相談内容

私のマンション(築18年、80戸)では、途中からの居住者(新たに購入した区分所有者や外部組合員から賃貸している方)が随分と増えてきています。新築時に入居した際は、小さい子供を持つ家族も多く住民同士で顔を合わす機会も多かったこともあってか、ルールの遵守、マナーも良かったと思います。ところが最近は、開放廊下に物を置くとか、勝手なやり方でゴミを出すなどルールを守らず、マナーも悪い人が増えており、理事会でも困ってます。今後もこの傾向がますます強まるようでとても心配です。新たな入居者にはどのように対策をとればよいものでしょうか?

回答

・一言でいえば、新しい転入者して来る人に対して、管理組合が主体となりマンションのルール(規約・細則等)を理解して貰えるよう工夫しながら働きかけることです。 
・集合住宅である分譲マンションでルールを守って生活することは、最初から居住する人でもあっても、途中から入居する人であっても、その義務はなんら変わりません。
・ただ、後から入ってくる人は、そのマンションの持つ風土や生活感覚に馴染みがないこと、またそのマンションの管理規約や使用細則などのルールに対する理解不足から問題を生じることあるのは否めません。(最初住む人で理解不足の人もいますが・・)
・しかしながら規約や使用細則にある使用方法は、区分所有者だけでなく、占有者(賃貸人やその家族)も同一の義務を負うこととされています(標準管理規約第5条)
・売買や賃貸の契約する際、不動業者によって住民となる人に知らされることもあってもあまり期待できず、住み始めた時にしっかり伝える手段を講じることが大切です。
・理事の方が入居者にその都度、規約や細則に関して、口頭で説明するのも大変ですので、例えば「新しく住民になられた方へ」と題した必応なことを説明した手引き的文書を用意していき、直接会って渡すことが、理解して貰うのに効果があると思います。
また入れ替わりの多い春などには、転入された方に呼びかけ集まって貰い説明会を開くことも考えられます。マンション住民同士のイベントや懇親会などで大勢の住民が集まる場などで、お互いを紹介、交流しながらの説明することも有効と思います。

補足コメント

前から住む人も後から来た人もいずれも同じ屋根の下のマンション暮らしです。
住民同士がよいコミュニティの中で、快適な暮らしができるようしたいものです。

注:ここにご紹介しております相談事例につきましては、秘密保持義務(マンション管理適正化法第42条)遵守の関係から当事務所に寄せられた直接的内容のものではございません。

 


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